50代父、休日鉄旅に出る。

令和4年6月、齢50になりました。22で就職し、仕事に子育てに忙しい毎日を過ごし、40代では単身赴任や管理職昇進も経験、気がついたら50です。昨年末に単身赴任も終わり、子供もあと2年ちょっとで社会に出るし、そろそろ子供の頃好きだった”鉄旅”に出ようかな、と。50代父ならではの休日の愉しみ方を同世代のお父さん方にお届けしたいと思い、そんな記録を綴っています。

鉄印ゲットの旅 with 青春18きっぷ②(わ鐵・往路編)

先週9月10日は、青春18きっぷ2022夏季用の利用期間最終日でした。

前日まで、あと2回分余っていたので若干焦っていたものの、日帰り鈍行で行く鉄印ゲットの旅に同行賛同してくれた友人に1回分をお譲りして、いざ最終日、鉄印ゲットの旅に出かけてきました。

 

8枚目の今回は、わたらせ渓谷鐵道です。

わたらせ渓谷鉄道(通称:わ鐵)は、群馬県桐生市桐生駅から、栃木県日光市の間藤(まとう)駅までを結ぶ、44kmの非電化鉄道路線です。

 

まずは恒例のウンチクから。

わたらせ渓谷鐵道は、元は、足尾銅山の貨物輸送をメインに足尾鉄道という私鉄が1912年(大正元年)に桐生〜足尾間で開通(その後1914年に足尾〜足尾本山間が延伸開通)し、その後、国の重要路線であることから、1918年(大正7年)に国が買い上げて国鉄足尾線となりました。足尾銅山日本の近代化を支えた鉱山の1つで、一時、旧足尾町(現在の日光市足尾町)の人口は38,000人を超えて、県内では宇都宮市に次ぐ人口を有していたそうです。

しかし、1973年(昭和48年)に足尾銅山が閉山されると観光客・貨物輸送ともに減少し赤字路線に転落、1987年(昭和62年)に貨物輸送が終了、1989年(平成元年)から第三セクター路線として「わたらせ渓谷鉄道」が開業・継承されました。

2006年、旧足尾町日光市に吸収合併されましたが、その当時の人口は3,000人余りと聞きます。

現在、わたらせ渓谷鐵道は、さまざまな集客の試みを行っており、また、わたらせ渓谷鐵道市民協議会や、ふるさと駅長、郷土を美しくする会など、地元の方々の情熱を感じる、一度は訪れてみたい路線であります。詳しくは、わ鐵ホームページをご参照ください。

www.watetsu.com

 

さて、東京からわ鐵までは、JR宇都宮線両毛線を乗り継いで桐生駅まで行くか、東武鉄道の特急りょうもう号で相老駅(桐生から2つ目の駅)まで行くか、2通りのアクセス方法がありますが、今回は、青春18きっぷを使う使命がありますので、JR線経由で一路、桐生駅へ。

 

旅のスタートは上野駅池袋駅から湘南新宿ラインで行く方法もありますが、乗り継ぎの関係で上野から宇都宮線で一路・小山へ。小山駅は、宇都宮線両毛線のホームが離れているため、余裕を持った乗り換え時間が必要です。

この右手にBeck's Coffee、左手にトイレがあります。

 

小山駅の乗り換えコンコース内にあるBeck's Coffeeで一服したら、伝統の211系(ロングシート!)で約1時間の両毛線の旅。栃木、佐野、足利と栃木県の中核都市を過ぎると一旦群馬県に入ります。途中、あしかがフラワーパーク駅もありましたが、営業時間前なので人影はまばら。車窓を眺めているうちに、あっという間に桐生駅、ここで、わ鐵に乗り換えとなります。

桐生駅は橋上に2面4線のホーム、階下に改札口といった構造となっており、両毛線・わ鐵が改札内で乗り換え可能となっているため、わ鐵の「1日フリーきっぷ」を購入するため一旦改札の外へ。フリーきっぷを購入し、再びホームへと向かいます。ちなみに、桐生〜間藤間の普通運賃は片道1,130円なので、往復すれば元が取れちゃいます。

何も考えずに自動券売機でフリーきっぷを買ったら、味気のないきっぷでちょっと失敗。

まずは、わ鐵の最新型WKT-522型にお世話になります。
桐生駅には架線がありますが、わ鐵は非電化路線なのでディーゼルカーです。


わ鐵は、大間々駅までは通勤・通学路線の一面もあるようで、桐生〜大間々間のピストン輸送もしています。列車は大間々を過ぎると一気に山あいの風景となり、途中、草木トンネルまでは進行方向右手に、トンネルを抜けると左手に、渡良瀬川の渓谷を眺める事ができます。

 

そしてまず最初の目的地・神戸(ごうど)駅で途中下車します。この駅は、列車レストラン「清流」が駅に接続されています。列車というのは、昔、東武鉄道で活躍していた特急1720型DRC(デラックス・ロマンス・カー)の事で、現在活躍中の特急100型スペーシアが運用開始された1990年以降に順次廃止となったDRC車両を、1996年にわ鐵に移設して、この列車レストランとして第二の人生をスタートしたという事です。

「列車レストラン」の名の通り、このDRC車両の中で食事ができます。メニューは定食、うどん・そばからカレー、お弁当、更にはビールまで販売してます。心地よく汗ばんでいるので、午前中ですが飲まずにはいられない!ということで、舞茸天そば(820円)と中ジョッキ(500円)を頂きました。

上りホームに直結しています。

DRCの車内で食事が出来ます。テーブルは後付けですが、座席は昔のまま!

 

山あいの中にある神戸駅。ひっそり静かで、待ち時間は心が洗われました。

食事のあと、次の列車まで時間が空いているので、神戸駅の近隣を散策・・・と思ったのですが、駅周辺には何もなく、ちょっと歩いた先に「富弘美術館」や「草木ダム」があるのですが、今回は時間が足らないのでこれらは次回に持ち越し。そうこうしているうちに、下り列車が来たので、一路、通洞(つうどう)を目指し、先に進みます。

www.city.midori.gunma.jp

www.water.go.jp

 

通洞駅に到着。ここに来た目的は、鉄印と銅山観光です。

わ鐵は列車本数が少ないので、駅の窓口は鉄印マニアで殺到するかと思いきや、他にはお客さんがおらず、すんなり鉄印購入となりました。鉄印は、桐生織バージョンなどもありましたが、ベーシックな通常版300円を購入。

味のある鉄印です。

次の列車まで1時間以上あるので、通洞駅から徒歩5分のところにある足尾銅山観光に

立ち寄ります。

ここで、足尾銅山観光についてのプチウンチクを。

前述の通り1973年に閉山されたあと、坑内の一部が開放され、全長460メートルの薄暗い坑道の中に、当時の鉱石採掘の様子をリアルな人形を用いて再現されており、それをトロッコ電車と徒歩で見学します。また、銅資料館や鋳造過程の展示など併設されており、日本の近代化を支えた足尾銅山の歴史や役割を、ここ足尾銅山観光で学ぶことが出来ます。入場料は830円、1周約1時間弱の観光です。

ここからトロッコ電車が中に入っていきます。

人形はなかなかリアルでした。しっかし、中は超冷えてた!

という訳で、上野を出てから約7時間、すでに盛りだくさんでしたが、まだまだ旅は続きます。このあと、わ鐵の終点・間藤駅まで向かい、折り返し、復路の観光へと続きます。

長文になりましたので、続きは「わ鐵・復路編」で。

ではまた。